girls side story


(どうせなら500円の商品券がいいな。)

夏の暑さで回らない頭でぼうっと景品一覧表の下をみつめる。
自分のくじ運のなさは自覚済みだ。
2当賞のお米1kgも1当賞のペア温泉旅行も夢のまた夢。

「姉ちゃん景気よくまわしてくれよ!」

青いハッピを来たおじさんが元気良すぎて軽く鬱陶しかった。
よくもまあ、こんな暑い中……

機械的にガラガラとまわす。
ポトンと落ちたその色を確認せずに買い物袋を持ち上げた


からんからんからん


大きな鐘の音に、思わず目に入った金色に輝くビー玉のようなそれ。
耳を疑い、目を疑い、景品一覧の一番上のその文字を疑った。





気を緩めると、どさりと音を立てて中身が散らばった
人生初の大あたりは、神様のしかけた悪戯の始まりに過ぎなかった。


boys side story


(どうせならパーっと景気よく、いきてーよな)

空調の効いた部屋のソファーに座り、ぼんやりと天井を見上げた。
会議の予定なんて覚えてるわけない。
重要なのは会議後どこでどう、息を抜くのかその夢を追うことだ。

「なんつーか、面白味にかけるよなー」

赤いネクタイをつけた男が物憂い気にため息を吐いた。
まあ、たしかにそうなんだけど

すると男は衝動的に近くにあったスマートフォンを手に取り
さっと指を動かし、流し読みしていく

「 これだぁあああ! 」

叫び声に驚く俺に、男は画面を突き付けられた。
馬鹿騒ぎ、お祭り騒ぎ、ページトップのその文字に胸が騒いだ。





散らばった書類をかき集め、気を張り仕事に臨んだ
人生最大の気の迷いは、悪魔のしかけた誘惑の途中にすぎなかった。


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character

どこにでもいそうな、ごくごく普通の「18歳以上の学生もしくは社会人の女の子」たち。
各国の色々な商店街で行われた夏の大抽選会で、彼女たちは特賞<豪華客船で行く世界一周旅行>を当ててしまいます。
( ※外国の女の子の場合は、此方を参考にどうぞ! )
喜び勇み、大げさな荷物を持ち寄り船に乗り込んだ女の子たち。
しかし、美しい風景や美味しい料理よりも先に「男の子」と出会い、世界を駆け巡りながら彼らと関わっていきます。

対して、仕事の息抜き名目で<豪華客船で行く世界一周旅行>に参加することとなった男の子たち。 世界会議の地から出航する豪華客船に乗り込んだ彼らは、はしゃぎ手のかかる「女の子」と出会い、世界を駆 け巡りながら彼女とのはちゃめちゃな日々を過ごすことになります。
ただし今回、彼らは「国」としての設定は女の子に一切話さず、あくまで「一人の男の子」として関わっていただきます 。男の子同士で話す際も、国名は用いず人名を使って話すようにお願いします。

世界中から集まった、男の子と女の子ですが、それぞれの母国語で話しても、便宜上お互いの言葉は分る事とします。



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story

世界各国で行われた、夏の大抽選会。その特賞はなんと豪華客船で行く世界一周旅行だった。
誰が何のために、計画したかは分からない
世界会議が行われた地から出航するという、豪華客船。その船は世界を一周するらしい。
誰かが一緒なら、仕事なんて気にする必要ないだろう。

偶然出会ったあの人と、旅先で繰り広げられる破天荒な物語。

舞台は、豪華客船で行く世界一周旅行。
船での日常、停泊地での観光、を主体に物語は進んでいきます。 とはいえ、船いついてのことなど特殊な事柄にはあまり触れていただかなくても大丈夫! あくまでこの舞台でキャラや女の子たちの日常をラブコメとして会話を進めていただけたらと思っております。

緩やかに進む船の中で、目まぐるしく変化する日常。
明日の天気は晴れ時々ふくれ顔の君!?

さあ、船に乗り込む準備はできましたか?

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